丹治ひこ太

こだいらまちづくり日記

投票用紙は燃えないものです

 5日、リュビーモフが亡くなりました。ソ連、ロシアの演出家。斬新な演出さゆえソ連から迫害を受けつつ世界的に有名に。来日公演はしっかりと見させてもらいました。

 彼の代表作「巨匠とマルガリータ」の原作小説は僕の卒論の題材。原作者はミハイル・ブルガーコフ。これまた、ソ連に迫害を受けつつ、発表の当てももなく、小説を書き続けました。そして、死後26年たって、雪解けの時期に公開。20世紀の世界文学史上ナンバーワンと評価する声も。

 幻想的というか、何が起こるかわからないスターリン体制下ではかえって現実的というか、そういう作品です。ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」もこれに影響を受けたそうです。

 原作の中でも主人公の巨匠が書き続けた原稿が燃やされますが、その原稿がよみがえります。それが実際のこの小説の運命と相まって象徴的です。その時の一節「原稿は燃えないものです」は体制に抑圧される文学を鼓舞する言葉として有名です。

 住民投票の投票用紙は燃えないものです!

 

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